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【2026年版】収益物件の相続税評価が見直しへ|取得5年以内は時価に

不動産相続

頴川 有喜

筆者 頴川 有喜

不動産キャリア11年

大手ハウスメーカーで約10年、土地活用・リノベーションに携わってきました。アパート・マンションなど収益不動産の売却や、相続した不動産のご相談はお任せください。

西宮市・芦屋市でアパートや1棟マンションをお持ちのオーナー様にとって、見逃せない改正が進んでいます。相続税を計算するときの「貸付用不動産の評価方法」が、2027年1月から変わる見込みです。

ポイントは「亡くなる前5年以内に買った(建てた)賃貸物件は、原則として時価で評価する」という点です。国税庁は2026年9月18日に通達の案を公表し、10月18日まで意見を募集しました。この記事では、2026年10月時点の案をもとに、何が変わるのか、どんな物件が対象になるのか、オーナー様が今から考えておきたいことを、できるだけやさしく解説します。


■ 改正の背景と概要


▶ いまの評価のしくみ


相続税では、不動産を実際の売買価格ではなく、国が定めたルール(財産評価基本通達)で評価します。土地は路線価(道路ごとに決められた1㎡あたりの価格)、建物は固定資産税評価額がもとになります。

さらに人に貸している物件は、「貸家建付地(かしやたてつけち)」「貸家」として評価が下がります。借りている人の権利がある分、オーナーが自由に使えないと考えるためです。その結果、賃貸物件の相続税評価額は、実際の取引価格よりかなり低くなることが多くあります。

▶ なぜ見直されるのか


この差を利用して、相続の直前に借入れで高額な賃貸物件を購入し、相続税を大きく減らす対策が広がりました。これまでは個別のケースごとに税務署が判断してきましたが、基準があいまいだという声もありました。そこで令和8年度税制改正の大綱で見直しの方針が示され、国税庁が具体的なルール案をまとめた、という流れです。

▶ 改正案のポイント


項目現行改正案(2027年1月以降の相続・贈与)
対象すべての貸付用不動産課税時期前5年以内に取得・新築した貸付用不動産
評価の基本路線価・固定資産税評価額から貸家等の減額課税時期の通常の取引価額(時価)
簡易な方法―取得価額をもとに計算した金額の80%でも可(条件あり)
5年を超えて保有通達どおり評価これまでどおり通達で評価

簡易な方法では、土地は「取得価額×地価の変動率」、建物は「取得価額-経過年数分の減価(定額法で計算)」をそれぞれ出し、その80%で評価します。時価を証明するのは手間がかかるため、実務ではこの80%評価が多く使われるとみられています。

適用は、2027年1月1日以後に相続・遺贈(遺言による贈与)・贈与で取得した財産からの予定です。5年の判定は「亡くなった日(贈与の日)からさかのぼって5年以内」に取得したかどうかで行います。たとえば2027年10月に相続が起きた場合、2022年10月以降に買った賃貸物件が主な対象になるイメージです。


■ 対象になる物件・ならない物件


対象は、売買などお金を払って取得した、または新築した賃貸用の土地・建物です。1棟アパート・1棟マンション・賃貸用の戸建てや、その敷地が典型例です。

一方、案では次のようなものは対象から外れるとされています。

・取得してから5年を超えて保有している物件
・収用や交換の特例、事業用資産の買換え特例など一定の特例を使って取得した物件
・通達が正式に決まる日までに新築された(建築中を含む)建物など、経過措置の対象になるもの

相続や贈与で受け継いだ物件の扱いについても、案には細かな定めがあります。ご自身の物件が当てはまるかは、個別に確認が必要です。

なお、不動産小口化商品(1口数百万円から買える共同出資型の商品)も、別のルールで評価が見直される予定です。


■ 評価額はどのくらい変わる?


わかりやすくするため、仮の数字で比べてみます。1億円(土地4,000万円・建物6,000万円)で木造アパートを買い、2年後に相続が起きたケースです。

現行ルールでは、路線価を時価の8割、建物の固定資産税評価額を建築費の6割などと仮定すると、評価額は約5,140万円です。改正案の80%評価では約7,560万円となり、約2,400万円高くなります。実際の金額は、路線価・借地権割合・入居率・建物の構造などで大きく変わります。あくまで目安としてご覧ください。


■ 西宮・芦屋のオーナー様が今から考えたいこと


▶ 物件ごとの取得時期と資料を整理する


まずは、お持ちの物件をいつ、いくらで取得したかを一覧にしておきましょう。売買契約書、土地と建物の価格の内訳、建築請負契約書などは、80%評価を使うときの根拠になります。家賃の一覧表(レントロール)や修繕の記録もあわせて整えておくと、売却や相続の相談がスムーズです。

▶ 「節税目的の購入」は慎重に


相続税を減らす目的だけで、高齢になってから借入れで物件を買う方法は、効果が小さくなる可能性があります。もともと貸付事業用の土地は「小規模宅地等の特例」(200㎡まで評価を50%減らせる制度)も、相続前3年以内に貸し始めたものは原則使えません。物件そのものの収益性や立地で判断することが、これまで以上に大切になります。

▶ 保有を続けるか、売却するかを比べてみる


5年を過ぎれば従来の評価に戻るため、「当面は保有を続ける」という判断もありえます。一方で、築年数が進むと修繕費が増えたり、空室が出やすくなったりする物件もあります。相続税の評価だけでなく、今の家賃収入、今後の修繕計画、売った場合の手取り額を並べて比べると、方針が決めやすくなります。西宮北口・夙川・芦屋・尼崎など、エリアによって賃貸の需要や買い手の層も異なるため、地元の相場を知ることも大切です。

▶ 売却・組み替えは早めに専門家と相談を


古い物件の売却や、別の物件への買換え、法人での保有など、資産の組み替えを考える方も多いと思います。どの方法が合うかは、ご家族の状況や所得、物件の状態によって異なります。当社では、顧問の税理士・弁護士・不動産鑑定士と連携して、収益物件の売却や資産の組み替えのご相談をお受けしています。税金の個別の判断は、必ず税理士にご相談ください。


■ まとめ


2027年1月以降の相続・贈与から、取得後5年以内の賃貸物件は原則として時価で評価される見込みです。長く保有している物件の評価はこれまでどおりですが、「買ってすぐの相続対策」は見直しが必要になります。2026年10月時点ではまだ案の段階なので、正式な通達の内容を確認しながら準備を進めましょう。

西宮市・芦屋市・宝塚市・尼崎市で収益物件をお持ちの方は、まずは物件の現在の価値を知ることから始めてみてください。甲東園駅のすぐ近くにある当社で、査定やご相談を承っています。


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この記事の執筆者

頴川 有喜

このブログの担当者 頴川 有喜

◇ 保有資格
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

◇ キャリア:11年

西宮市を中心に、芦屋市・宝塚市・尼崎市など周辺エリアの不動産売却をサポートいたします!

これまでの相談実績は500件以上ございます!!
無料相談・無料査定を随時承っておりますので、初めて不動産売却をされる方もお気軽にご相談いただけます。 私たちは地域に根差し、売主様の大切な資産と「想い」に寄り添うことを第一に、確かな実績を積み重ねています。あなたの不動産売却における、最も心強いパートナーとなることをお約束いたします。

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